障害者雇用・キャリア
障害者雇用:一般雇用との違いと実態労働市場における選択肢
仕事を探すとき、大きく2つの選び方があります。ひとつは「一般雇用」、もうひとつは「障害者雇用」です。一般雇用は選べる仕事の種類が多いですが、障害への配慮を職場に求めにくく、無理をしてしまいがちです。一方、障害者雇用は多くの企業で障害者手帳が必要ですが、「この部分が苦手なので配慮してほしい」とあらかじめ職場に伝えた上で働けるので、長く安心して続けやすいのが大きな特徴です。
気になるポイント!
📈 1年後も仕事を続けられている人の割合
就職してから1年後も同じ職場で働き続けられている人の割合を比べると、障害を伏せて一般雇用で働いた場合は約30.8%、障害を伝えて一般雇用で働いた場合は約49.9%、障害者雇用では約70.4%という結果が出ています(独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構「障害者の就業状況等に関する調査研究」調査研究報告書No.137)。「すぐに一般雇用で!」と焦らず、まず自分が障害を職場に伝えるかどうかをじっくり考えることが、長く元気に働き続けるための第一歩です。
💰 お給料について
障害者雇用は、最初は短い時間から働きはじめることが多いため、お給料が少ないと感じる時期もあります。将来、安定した収入を得るためには、体調を少しずつ整えながら働ける時間を段階的に増やしていくことが大切です。就労移行支援(olga linkのような施設)に通うことで、その準備をしっかり整えることができます。
発達障害・特性理解
発達障害:特性理解と就業上の課題特性を「強み」に変える
発達障害(ADHDやASD)は、その人の性格や努力不足が原因ではありません。生まれつきの脳のはたらき方のちがいによるものです。だから「自分がダメだから」と落ち込む必要はまったくありません。大切なのは、自分の特性をよく知って、それが「強み」として活きやすい仕事や環境を選ぶことです。
気になるポイント!
⚡ ADHDの得意なこと・苦手なこと
ADHDの方には、豊かなアイデアやパッと動けるフットワークの軽さが得意な傾向がある方が多いです。一方で、うっかりミスが多かったり、やることの優先順位をつけるのが難しかったりすることがあります。そんなときは、やることをリストに書き出して目で見えるようにすること、大事な作業は別の人にも確認してもらう仕組みを作ることが、ミスを減らすのに効果的です。
🧩 ASDの得意なこと・苦手なこと
ASDの方には、細かいところまで正確に作業したり、物事を論理的に考えたりするのが得意な傾向がある方が多いです。一方で、相手の気持ちや「なんとなくこうするもの」という暗黙のルールを読み取るのが難しいことがあります。自分のどこがうまくいかないのかを整理して、「指示は口頭ではなく文字で伝えてほしい」など、職場に具体的なお願いをすることで、ぐっと働きやすくなります。
メンタルヘルス・適職
うつ病・適応障害:特性と向いている働き方二次障害としてのリスク
発達障害の特性と職場の環境がうまく合わないまま無理をし続けると、心や体が限界を超えてうつ病や適応障害になってしまうことがあります(これを「二次障害」といいます)。まずは無理せず体調を安定させること、そして自分に合った職場を探すことを最優先に考えましょう。
気になるポイント!
🌱 症状によっては働きやすい場合がある働き方
うつ病や適応障害などで心が疲れやすい時期は、原因や症状が人によって大きく異なります。そのため「これが絶対に向いている」とは言い切れませんが、人間関係のプレッシャーが少なく、自分のペースでコツコツ進められる仕事が合いやすい方が多いです。急な変更や臨機応変な対応が少ない、毎日決まった流れで進む仕事や、体調に合わせて勤務時間を調整しやすい職場が選べると、長く働き続けやすくなります。
💼 求人が比較的多く、取り組みやすい仕事
パソコンを使ったデータ入力・一般事務、商品の確認や仕分けなどの軽作業、品質チェック・PC入力作業などは、静かな環境でマイペースに取り組みやすく、障害者雇用の求人でも比較的数が多いため、仕事を探しやすい分野です。うつ病や適応障害の回復期にある方にも、「まず短時間からはじめてみる」という入り方ができる仕事が多いのも、取り組みやすいポイントです。
資格取得・キャリア
資格取得:キャリア構築を牽引する戦略ブランクをカバーする
病気や休職などで仕事をしていない期間(ブランク)が長かったり、働いた経験がまだ少なかったりしても、資格があれば「自分はこれができます」と履歴書で証明できます。「この期間、ちゃんと勉強して前向きに準備していた」という姿勢も伝わるため、就職活動でとても強い味方になります。
気になるポイント!
🌟 おすすめの資格
デスクワークの求人で特に求められることが多い「MOS(WordやExcelのスキルを証明する資格)」や「日商簿記」「ITパスポート」などは、事務職・PC作業の仕事を目指す方にとても人気があります。なお、福祉の仕事に興味がある方の中には、将来的に精神保健福祉士(国家資格)などを目指す方もいますが、受験には一定の学歴や養成施設での学習が必要なため、まずはスタッフに相談してみてください。
お金をかけずに勉強する方法
ハローワークで申し込める無料の職業訓練(ハロートレーニング)や、転職サービスが提供する無料のオンライン学習を活用する方法があります。また、olga linkのような就労移行支援事業所は、ほとんどの方が実質無料で通うことができ、資格取得のサポートも受けられます。お金の心配をせず、計画的にスキルを身につけることが可能です。
合理的配慮・在宅就労
働き方:多様な働き方と合理的配慮自分らしく働き続けるために
障害のある方が長く安心して働き続けるためには、「自分のここが苦手なので、こんなふうに対応してもらえると助かります」と職場に伝え、働く環境を整えてもらうことがとても大切です。このような職場への配慮のお願いを「合理的配慮」といいます。日本では2024年4月から、民間企業を含むすべての会社に合理的配慮の提供が義務づけられました。
気になるポイント!
🛡️ 配慮のお願いは「わがまま」じゃない
「配慮をお願いするのは申し訳ない」と感じる方も多いですが、合理的配慮は決してわがままではありません。「自分の力をしっかり発揮して、きちんと仕事の成果を出すための環境づくり」です。たとえば「複数の人から同時に指示されると混乱するので、指示は1人の人にまとめてもらいたい」「口で言われると忘れてしまうので、チャットやメモで伝えてほしい」といった具体的なお願いを、理由とセットで伝えることがポイントです。
🏠 自宅で働く「テレワーク」という選択肢
満員電車のつらさや、職場での人間関係のストレス、周りの騒がしさ(音や光への敏感さがある方に特に影響します)を避けられる「テレワーク(自宅での仕事)」を導入している企業もあり、障害者雇用枠でも一定数の求人があります。すべての会社で選べるわけではありませんが、自分に合った働き方のひとつとして、求職活動の中で積極的に確認してみましょう。
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「一般雇用と障害者雇用、どちらが自分に向いている?」「自分の苦手なことを強みに変えられる仕事はある?」「MOS資格の勉強を無料ではじめたい」など、どんなご相談でも、社会福祉の専門資格を持つスタッフが親身にお聞きします。